もうすぐ1年生だもん!

ランドセルは何色にしようかなー。
どんなお友達ができるかなー。
親も子どももワクワクドキドキの小学校入学。
小学校入学を迎える子どもたちの気持ちや、就学前の子どもたちを受け持つ保育所や幼稚園の先生の想い・・・。
就学前の子どもたちにとって大事なことを毎月連載していきます。

第2回目社会性を身につけるってどういうこと?

お友達と仲良く学校生活を送る上でも、普段の生活の上でも必要な
社会性=「ルールを守る」「話をよく聞く」
小学校に入ると、幼稚園や保育所生活とちがって、先生やお父さん・お母さんがずっとついているわけにはいかなくなりますよね。
自分で考えて自分で行動できるようになるために、保育施設では、どのように子ども達と向き合っているのでしょうか。
長年、保育士として子どもたちと向き合い、退職前の2年間は私立保育所所長をされていた奥尾先生にお伺いしました。

「ルールを守る」ということ

Q:遊びの中のルールでも守れない時があると思いますが、どのようにして子どもたちに「ルールを守る」ことを教えているのですか?

shugaku_img201

A:なんでも1番でないと怒ったり、すねたり。
ゲームで負けると文句を言ったり、「やめた」と叫んで抜けたりする姿は、発達の途上でよくみられる事ですが、それが年長になっても続いていると心配ですね。
トラブルが発生するとみんなで話し合って、ルールを守ることの大切さを考えたり、新たなルールを取り決めたりします。 話し合い後の生活が上手くいくと、ルールのある生活が楽しく出来ることに気づきます。

「話をよく聞く」ということ

Q:「友達の話を聞く」「自分の考えを話す」というのは、大人でも難しい時がありますよね。トラブルがあった時に、どうやって解決しているのでしょうか。

shugaku_img202

A:一方的に自己主張してばかりだと、友達から指摘されることもあります。
また、自分に非があるのはわかっているけど、それを認めることはとても辛いことで、素直に「ごめんね」が言えない時もあります。

でも、子どもの世界は優しく寛容で、我慢できたことをしっかり認めて友達関係が深まっていきます。

そういった経験を積み重ねていくためにも、保育士たちは、トラブル(言い争い等)が起こった時に、まず子ども達だけでどう解決していくのかを見守ります。
最終的には保育士も間に入って「どうしていやだったか」「どうしたかったか」などの気持ちを聞いた上で、みんなで話し合いをしたりします。
そこで、「友達の話を聞く」「自分の考えを話す」等の態度も養われます。

Q:トラブルになった時に、先生がすぐに仲裁に入らず、見ているだけだったと聞くことがあります。なぜ、最初から先生が仲裁に入らないのですか?

shugaku_img203

A:小学校になると、幼稚園や保育所とは違って、お友達とトラブルになった時、自分の力で解決していくことが必要となってきます。
「ルールを守る」「話をよく聞く」といった力は、これから一人立ちしていく子どもさんにとって、とても重要です。
お互いの意見の食い違いなど些細な言い争いといったトラブルの場合は、保育士がすぐに仲裁へ入るとこういった力が十分につかないまま、一人立ちをさせてしまうことになります。
ただ、年長さんとはいえ、相手の話や気持ちをちゃんと聞いてあげたり、自分の気持ちを言葉で伝えるといったことは、まだまだ難しいことなので、怪我をしそうなほどのトラブルに発展しそうな場合もあります。そのため、保育士は、すぐに仲裁に入れるような位置で見守っています。

回答してくれた方のご紹介

奥尾先生

徳島県在住。保育士歴41年。
子どもと保護者に寄り添った保育を続けてきました。
公立保育所勤務後、2年間、私立保育所所長を歴任し退職。

最後に…

shugaku_img204

幼稚園や保育所から帰宅後に、子どもさんから「〇〇ちゃんとケンカしたけど、先生は何もしてくれなかった」という話がでる時もあると思います。
「何もしてくれなかった」のではなくて、あえて何もしなかったこともあるので、「何が原因だったの?」「どうしたかったのかな?」と、子どもさんの話をゆっくり聞いてあげることも、子どもの「自分で伝える力」や「相手の気持ちを考える力」をつける上で必要なのかもしれませんね。

大人は、悔しくて辛くて泣いている姿を見て、「間違っているのだから当然でしょ」と突き放なさず、「よく我慢したね、我慢できたあなたが大好きだよ」と抱きしめてあげて下さい。
就学前で子どもさんのことで気になることがあったら先生に相談したりと、幼稚園や保育所の先生と一緒に、子どもが楽しい小学校生活を送れるように、協力し合うことが一番大切かもしれませんね。